株式投資用語についてわかりやすく解説するシリーズ。今回は「EPS」についてです。
EPSについて理解を深めることで、その会社が毎年安定して利益を出しているか、増配余地がどれくらいありそうか、といったことが判断できるようになります。
EPSとは
「一株当たり純利益」のことです。ざっくりいうと、その会社の1年間の純利益を発行済み株式数で割った値がEPSとなります。例えば、ある会社の1年間の純利益が1,000万円で、その会社の発行済み株式総数が1万株だとすると、EPSは1,000万円÷1万株 = 1,000(円)となります。
どう使うのか
発行済み株式総数は会社によって異なるため、EPSを他の会社と比較するのはあまり意味がありません。
例えば先ほどの例で、1年間の純利益が1,000万円と同じ額でも、発行済み株式総数が5千株の会社の場合、EPSは1,000万円÷5千株 = 2,000(円)となり、利益水準が同じでも母数となる発行済み株式総数しだいでEPSの値も変わってしまうからです。そのためEPSは他社との比較では通常使いません。
EPSの使い道①利益の安定性がわかる
それではEPSはどう使うのかというと、1つ目は、過去のEPSの推移を見て、その会社が利益を安定して出しているか、また利益水準が年々上がっているかを判断します。
少なくとも過去5年、できれば10以上の期間のEPSを見て、きれいに右肩上がりとなっていると理想的です。このような会社は将来的にも利益を伸ばしていき、利益の伸びに応じて配当額も増えていくことが予想できるので長期で持っていたくなります。配当金はその年の利益額から支払うのが基本なので、EPSと配当金には密接な関係があります。
一方で、ある年のEPSは突出して高いが翌年は急にマイナスになったりと、EPSの値が毎年安定していない会社は、その年によって配当金も大きく変動し、最悪無配になるおそれもあるため、長期保有には不向きです。
ちなみにEPSはマイナスの値となる場合もあり、その年の純利益がマイナス、すなわち赤字であることを意味します。
EPSの使い道②増配余力の有無がわかる
2つ目の使い方として、EPSはその会社に増配余力がありそうか、あるいは既に配当金を出し過ぎていて近い将来に減配リスクがあるのか、といった点を判断する材料としても使えます。
一株当たりの配当金がEPSを上回っている場合、利益以上の配当金を出していることになるので、近い将来に減配するリスクがあるため長期保有にはあまりお勧めできません。
一株当たりの配当金はEPSの5割、半分以下だと減配リスクは低そうかなと安心できます。さらに2割や3割程度だと、増配の余地がまだありそうだなと判断できます。ただしEPSに絶対的な基準は無く、あくまで当サイト管理人であるセミざるの個人的な感覚値ではありますが(笑)。